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大腿~後腹膜高分化型脂肪肉腫症例

大腿~後腹膜高分化型脂肪肉腫症例(増井)

症例 78歳、女性
MRI 大腿~後腹膜にT1/2高輝度の巨大な高分化型脂肪肉腫(鼠径靭帯下を通り、ダンベル腫瘍様に発育)
・大腿動静脈/外腸骨動静脈が腫瘍内側に圧排されている(赤矢印)
術前計画
  • Ilioinguinal approachから大腿内側に向かう長い皮切
  • 大腿動静脈は剥離し、フリーに
  • 後腹膜へ進入
  • 内外腹斜筋/腹横筋は腸骨翼から切離して後腹膜へ進入
  • 大腿神経を剥離
  • 腫瘍近位部分を展開切除
術中経過
  • Ilioinguinal approachから大腿内側に向かう長い皮切で展開
  • 大腿動静脈は腫瘍内側部で剥離し、フリーに
  • 鼠径靭帯を確認、外側1/3部分で縦割し、後腹膜へ進入
  • 内外腹斜筋/腹横筋は腸骨翼から切離して後腹膜内腫瘍を露出
  • 鼠径靭帯部分で大腿動静脈を確認し、外腸骨動静脈を後腹膜内腫瘍の内側へ剥離
  • 大腿神経は腫瘍により上内側へ圧排されていた為、剥離
  • 腫瘍近位部分を用手的に剥離し、一塊として辺縁切除
手術時間:1時間20分/出血量:150ml
後療法:術後2日より痛みに応じて車いす、歩行訓練。術後3週で自立歩行で退院。