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肩鎖関節脱臼症例

肩鎖関節脱臼症例(増井)

症例 80歳、男性
肩鎖関節脱臼
術前レントゲン・CT
術中写真 *鎖骨は後上方へ転位し、関節円板と鎖骨遠位1㎝を切除する
*イメージ管球を鎖骨上方から下方に入れ、アンカーを挿入する烏口突起基部(赤丸)、烏口突起の内外側(黄矢印)と先端(青矢印)を確認する
*鎖骨外側端から1㎝、3.5㎝(2.5㎝間隔:黄矢印)、前方1/3にドリルで骨孔(星印)をあける
*Suture anchorを烏口突起基部に2本打ち込み、鎖骨にあけた2個の骨孔に通す


*肩峰の肩鎖関節面から外側に固定用のKW2本(黄矢印)を外側へ出しておき、肩峰前縁・上縁を目安に鎖骨を前下方に整復後に鎖骨へ刺入して固定する
術直後レントゲン
肩鎖関節脱臼・
鎖骨遠位端骨折:
損傷靭帯の評価
*肩鎖靭帯損傷
 ・鎖骨遠位端より8㎜以内に骨折線
*菱形靭帯損傷
 ・骨性/軟性
*円錐靭帯損傷
 ・骨性/軟性
*骨折線の位置、靭帯損傷部位(骨性/軟性)を評価の上、鎖骨遠位端LCP/フックプレート、Wiring、靭帯再建、仮固定KW留置を検討する
鎖骨遠位端骨折症例
(肩鎖靭帯損傷なし、
菱形靭帯骨性損傷/
円錐靭帯軟性損傷あり)
・菱形靭帯骨折部にFiber wireを通す
・鎖骨遠位端LCPで固定後にFiber wireを締結、仮固定に使用したKWは留置する

症例 45歳、男性、鎖骨遠位端骨折(受傷後3か月時に紹介受診)

鎖骨遠位端骨折
:損傷靭帯の評価
*肩鎖靭帯損傷:なし(骨折線>鎖骨遠位端より8㎜)
*菱形靭帯損傷
 ・骨性
*円錐靭帯損傷
 ・軟性
*術前計画
 ・鎖骨遠位端LCP固定
 ・菱形靭帯付着部骨片wiring
 ・仮固定KW留置
 ・肩峰後方から採骨して、骨移植
術中・後経過
  • 出血量: 20ml
  • 手術時間:1時間
  • リハビリ:術後1日コッドマン訓練、1週自動運動、3週他動運動
術後レントゲン
症例 34歳、男性、鎖骨遠位端骨折
鎖骨遠位端骨折
:損傷靭帯の評価
*肩鎖靭帯損傷:なし(骨折線>鎖骨遠位端より8㎜)
*菱形靭帯損傷
 ・骨性
*円錐靭帯損傷
 ・軟性
*術前計画
 ・鎖骨遠位端LCP固定
 ・菱形靭帯付着部骨片wiring
 ・仮固定KW留置
術中・後経過
  • 出血量: 50ml
  • 手術時間:55分
  • リハビリ:術後1日コッドマン訓練、1週自動運動、3週他動運動
術後レントゲン