循環器内科

ロータブレーター

先端にダイヤモンドをちりばめた高速回転ドリルで、冠動脈の狭窄病変を削るRotational Coronary Atherectomy、いわゆるロータブレーターは、その使用効果は絶大ですが、重大な合併症も起こりうるため、習熟した医師が行わなければ危険が伴います。

千葉西総合病院では、ロータブレーター治療において世界的に知られる三角和雄が若手医師達に徹底した教育を行っており、多くの優秀な循環器内科医師を輩出しております。
(こちらのページ「新しいロータブレーター、ロータリンク・プロ」もご覧ください。)

下のムービーは実際にロータブレーターを施行しているものを録画したものです。

ロータブレーター(高速回転ダイアモンドドリル)とは

ロータブレーター(Rotablator)とは高速回転冠動脈アテレクトミー(RotationalCoronary Atherectomy)の略で、ボストン・サイエンティフィック社の商標です。以下ロータブレーターと呼びますが、これは、冠動脈つまり心臓の筋肉に血液を送る血管がコレステロールなどにより動脈硬化を起こして狭くなったとき、この病巣を削りとるドリル(これをBurrと呼びます)のような治療具です。ちょうど歯医者さんが歯の治療の際に使うドリルとよく似ています。このロータブレーターの先端には、20~30ミクロンのダイヤモンド粒子が埋め込まれ、この固いBurrが1分間に14~19万回転という高速で冠動脈の中で回転し、結果として、固い動脈硬化を起こした血管壁を削るわけです。

固い動脈硬化の病変は、石灰化(石のように固いこと)が強くなり、石のパイプを柔らかい風船(バルーン)で拡げることができないように、このような病変もバルーンでうまく治療できません。このロータブレーターは、従来のバルーンやステントなどでは治療困難な石灰化の強い(石のように固い)病変を石よりも固いダイアモンドのドリルでくり抜くように削って治療するものです。非常に有効な画期的治療法ですが、現在限定された施設で狭心症の治療に使われています。このロータブレーターを使って狭くなった冠動脈を拡げる方法は、1997年に厚生省より認可されました。