当院について

令和5年度 病院指標

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 313 156 373 496 980 2138 2886 6363 5629 1185

当院は、地域医療の中核として急性期医療を幅広い年齢層の患者さんに提供しています。コロナ禍以前では病院情報公表の開始時である2016年度以降2019年度までのデータでは、入院患者数は増加傾向でありました。
ところが、コロナ禍となり2020年度から2022年度の3年間では大幅に減少しておりました。
2023年5月には新型コロナが2類感染症から5類感染症へ引き下げられ、世間の状況も変化してきてきたことによりコロナ禍以前の2019年度当時のレベルまで当院での入院患者数も戻ってきております。
また、コロナ禍以降では顕著な減少傾向にあった20歳未満での入院件数及び割合についてもようやくストップし、わずかではあるが増加傾向にあります。

なお上記統計は保険診療上のDPC制度に於ける報告対象者のみの統計のため、歯科(口腔外科)、産科自費(通常分娩)、その他自費診療の患者数については除外されております。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 214 3.15 4.73 0 70.79
0400801499x013 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり A-DROP スコア3 141 30.57 19.88 6.38 87.06
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 112 13.65 13.52 1.79 77.1
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 96 15.55 20.60 3.12 84.38
0400801499x012 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり A-DROP スコア2 94 24.05 18.22 7.45 85.78
消化器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 154 6.57 8.75 1.95 74.17
060102xx02xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 小腸結腸内視鏡的止血術等 81 6.05 9.32 2.47 73.68
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 72 7.04 7.61 1.39 75.64
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 41 2.66 5.64 0 47.8
060140xx97x0xx 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2 なし 36 8.31 10.92 8.33 72.86
循環器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 2634 3.46 4.26 0.49 71.99
050050xx9920x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 2035 2.96 3.25 0.05 72.09
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 839 3.02 3.05 0.12 72.12
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2 なし 461 4.4 4.57 0 66.04
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 296 16 17.38 4.39 79.59
小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 34 5.09 5.96 0 0.5
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 30 5.27 5.86 0 1.27
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 28 4.93 5.62 0 3
150070x0xx01xx 川崎病(2歳以上) 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 27 7.11 9.64 3.7 3.26
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 24 7.71 13.52 0 1.79
外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 136 3.76 4.55 0.74 71.07
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 85 4.55 5.98 0 62.71
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 81 15.15 15.12 2.47 73.67
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 76 3.75 5.29 1.32 41.66
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 なし 61 9.98 9.88 0 63.28
整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 146 35.36 25.50 52.74 82.24
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 52 19.85 19.34 21.15 79.48
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 29 4.66 4.76 0 53.52
160700xx97xx0x 鎖骨・肩甲骨の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 28 4.07 5.23 0 50.39
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 24 25.29 21.96 12.5 75.88
形成外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1 なし 14 3.93 4.28 0 59.5
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし 11 3.45 2.82 0 71.82
100100xx97x0xx 糖尿病足病変 手術あり 手術・処置等2 なし - - 24.94 - -
090010xx05xxxx 乳房の悪性腫瘍 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) - - 7.47 - -
160200xx02000x 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 4.63 - -
脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 118 14.1 15.70 22.88 68.36
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 92 9.53 8.38 10.87 75.36
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 86 24.86 19.09 54.65 71.09
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 61 8.54 9.88 0 77.9
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 1あり 発症前Rankin Scale 0、1又は2 57 16.12 17.39 24.56 77.88
心臓血管外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050161xx97x1xx 大動脈解離 その他の手術あり 手術・処置等2 1あり 111 28.02 28.09 17.12 68.68
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 96 14.8 21.52 0 66.63
050163xx01x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術等 手術・処置等2 1あり 42 22.74 27.58 4.76 76.02
050161xx9901xx 大動脈解離 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 40 18.73 20.58 2.5 70.53
050163xx9900xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 38 6.05 8.11 7.89 77.63
産婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 121 5.75 5.93 0 45.17
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 89 5.92 6.00 0 43.85
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 75 6.27 7.89 0 74.13
120260x001xxxx 分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満) 子宮破裂手術等 54 9.15 9.31 0 32.7
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2 なし 38 3.29 2.96 0 50.47
耳鼻咽喉科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030428xxxxxxxx 突発性難聴 13 6.46 8.55 0 48.77
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 - - 6.02 - -
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし - - 5.51 - -
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 - - 7.53 - -
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし - - 8.71 - -
泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 193 3.02 2.44 0 74.4
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病 なし 132 4.61 5.22 0.76 60.8
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 その他の手術あり 定義副傷病 なし 113 4.96 7.08 2.65 68.54
11012xxx03xxxx 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 91 1.64 2.43 0 54.87
11012xxx99xxxx 上部尿路疾患 手術なし 75 2.32 7.92 1.33 55.2

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 67 17 21 38 11 16 1 8
大腸癌 42 73 79 55 - 23 1 8
乳癌 59 52 10 - - - 1 8
肺癌 33 17 21 42 - - 1 8
肝癌 11 16 15 - - 32 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

5大癌と呼ばれる胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌の患者さんの人数を初発のUICC病期分類別、及び再発に分けて集計しています。2023年度中に退院した実患者数となっております。つまり、集計対象期間中に複数回入院された患者さんも1例としてカウントしています。

*UICC病期分類
国際対がん連合(UICC)によって定められた、①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の3つの要素によって各癌をⅠ期(早期)~Ⅳ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。

各癌における病期 Stage別の患者数が10件未満の場合は、「-」を表示 。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 20 10.1 51.25
中等症 222 18.88 76.74
重症 157 24.62 84.24
超重症 57 23.11 86.11
不明 - - -

成人の市中肺炎の患者さんの人数を重症度別に集計しました。成人市中肺炎診療ガイドライン
(日本呼吸器学会)による重症度分類システムを基に4段階で表記しております。
この指標では細菌による肺炎を集計しており、インフルエンザウイルスなどのウイルスによる
肺炎や食べ物等の誤嚥による肺炎、気管支炎などは集計対象外となっています。また、成人の肺炎の指標なので、小児肺炎も集計対象外となります。
・市中肺炎とは  普段の社会生活の中でかかる肺炎のことです。

重症度分類は、A-DROPスコアを用い、軽症~超重症の4段階で表記となります。重症度分類の
各因子が一つでも不明の場合は、「不明」に分類されます。

Age(年齢) :男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydratiin(脱水BUN):BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration :SpO2<=90% (PaO2 60Torr 以下)
Orientation(意識障害) :意識障害あり
Pressure(収縮期血圧) :収縮期血圧90mmHg以下
※5点満点で、1項目該当すれば1点、2点項目該当すれば2点。

軽症:0点の場合。
中等症:1~2点の場合。
重症:3点の場合。
超重症:4~5点も場合。ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。

各重症度における患者数が10件未満の場合は、全ての項目について「-」を表示。

脳梗塞の患者数等

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発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
- 568 23.07 76.6 33.98

「その他」の患者数が10件未満のため、「3日以内」と「その他」の患者数を合算して表記しております。

※厚生労働省の病院情報公表の集計条件
「3日以内」「その他」の両方または片方が10件未満で、「3日以内」と「その他」を合計して10件以上になる場合、分けずに合計した数値を記載する。

脳梗塞の患者数もコロナ感染状況の影響を受けて2020年度で大きく減少しましたが徐々に増加傾向にあります。
平均年齢は年々上昇傾向であります。
平均在院日数は前年度より多少短くなってきております。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 21 5.86 7.24 0 71.95
K654 内視鏡的消化管止血術 21 8.05 37.05 28.57 81.1
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 15 3.73 13.53 6.67 78.6
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 13 8.85 14.69 0 74.92
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) - - - - -

DPC病名(主病名や医療資源を最も投入した病名)及び、診療内容等により主となる診療科として内科入院となっておりますが、複数の疾患を抱える患者さんも多くいらっしゃいます。患者さんの状態により他科での診療や治療の必要性も出てくるケースもあり、院内での他科へのコンサルトを行い、一時的な転科・外科的治療も当然に行っております。その結果として、内科入院の手術件数として数字が上がってくる要因となっております。

消化器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 189 1.12 8.23 3.7 75.92
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 82 0.26 4.96 1.22 73.55
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 67 0.63 5.4 1.49 75.52
K654 内視鏡的消化管止血術 67 0.72 8.63 11.94 75.67
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 39 0.38 4.44 0 71.54

消化器内科での主要手術としては内視鏡を用いた手術が挙げられます。上位1位~5位は2022年度とで多少の順位変動はあるものの術式に変更はありません。

循環器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 1826 1.24 1.71 0.38 72.12
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 515 1.21 1.39 0.19 72.09
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 376 1.36 3.38 0.27 67.46
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 316 0.21 7.47 2.22 70.46
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 159 1.87 3.67 1.26 75.79

循環器内科での主要手術の症例数上位は虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症など)に対する経皮的冠動脈形成術と経皮的冠動脈ステント留置術です。当院では上記以外でも特殊カテーテル(ロータブレーター・レーザー)を用いた経皮的冠動脈形成術も実施しております。また閉塞性動脈硬化症に対するカテーテル治療も冠動脈同様に症例数が多いです。
なお上記統計は保険診療における手術手技料の算定患者数の集計のため純粋な症例数とは差異があります。差異の要因としてはまず、年々増加している海外、外国人患者さんへの手術症例等の自費診療が挙げられます。自費診療は集計対象外になります。また他府県遠方からの来院の場合等、患者さんの身体的、精神的、経済的負担を考慮し短期間で複数病変の治療を実施するケースが多いことも要因として挙げられます。その場合、保険ルールでは短期間のため、手技料の算定が1回のみとなります。
2022年度との比較では、第3位の経皮的カテーテル心筋焼灼術(アブレーション)の患者数増により昨年度の4位から繰り上がっております。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 172 1.05 3.02 0 64.23
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 100 1.02 1.58 0 69.61
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術(内視鏡手術用支援機器) 92 2.63 11.64 2.17 73.28
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 81 0.33 2.68 1.23 42.98
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 54 1 2.11 0 63.67

外科での上位1位~4位は変わらず、上位5位に乳腺悪性腫瘍手術が入ってきております。
外科での主要手術としては腹腔鏡・胸腔鏡による手術が多くなってきております。手術創が小さく、低侵襲であり体への負担が少なくなります。これにより入院期間も短くなる利点があります。保険収載されている腹腔鏡・胸腔鏡下手術に関して積極的に取り組んでおります。
ただし、全ての手術が鏡視下で行えるわけではないので、患者さんの状態や病巣の状態等も考慮した上でベストと思われる術式を選択しております。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(上腕) 109 3.52 24.04 44.95 78.23
K0811 人工骨頭挿入術(股) 75 5.03 28.57 46.67 80.61
K0462 骨折観血的手術(下腿) 60 3.4 7.85 3.33 58.15
K0821 人工関節置換術(股) 48 2.69 20.58 8.33 74.54
K0463 骨折観血的手術(膝蓋骨) 29 3.34 7.41 3.45 57.38

整形外科での主要手術の順位に変更はありません。上位4位の人工関節置換術(股・膝)は別として主要となるのは骨折に対するものであり手術対象部位での件数変動があります。
整形外科での主要手術としては、やはり骨折に対するものが多くなっております。特に高齢者に多いのですが、股関節・大腿骨頚部骨折に関しては、保存療法も選択肢の一つではありますが、早めに手術をすることで早期にリハビリテーションを開始し、骨折以前の様な状況でないにしろ、寝たきりなるのを防止する目的であります。上位1位と2位の手術症例にて転院率が高くなっている要因は、急性期治療後の次のステップである回復期であるリハビリ専門病院への転院が理由となります。骨折以外の手術では変形性関節症に対しては人工関節置換術であったり、スポーツ等により靱帯や腱損傷に対する修復術などがあります。

脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 51 0.69 11.49 7.84 78.94
K178-4 経皮的脳血栓回収術 44 0.11 30.32 65.91 78.5
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 26 5.31 12.96 30.77 75.65
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 18 0.67 31.17 27.78 63
K1781 脳血管内手術(1箇所) 16 0.5 32.88 43.75 64.69

脳神経外科での主要手術は慢性硬膜下血腫や脳出血、クモ膜下手血に対しての手術となります。穿頭や開頭による血腫の除去や洗浄術、及びクモ膜下出血の原因の一つでもある破裂した脳動脈瘤からの再出血を防ぐ手術となります。ただし、脳動脈瘤に対しては当院においては経皮的なカテーテル治療も行っており、侵襲性の高い開頭手術よりも件数が大きく上回っている状況です。脳血管内手術がその手術になります。血管内からアプローチして脳動脈瘤内に塞栓コイルと呼ばれるもので瘤内を埋め尽くして余計な血液が流れ込み破裂しない様にするものです。またこのカテーテル治療では脳梗塞の要因となる血栓や細くなった血管に対する治療にも用いられております。

心臓血管外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612イ ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) 65 3.34 21.18 12.31 68.88
K554-21 胸腔鏡下弁形成術(1弁)(内視鏡手術用支援機器使用) 59 3.71 10.02 1.69 61.37
K5602 大動脈瘤切除術(弓部) 55 3.07 28.49 5.45 72.35
K5601ニ 大動脈瘤切除術(上行)(その他) 48 0.83 30.94 29.17 73.23
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) 46 4.8 12.46 2.17 66.5

心臓血管外科での主要手術では、胸部大動脈瘤等に対するステントグラフト内挿術が上位1位、瘤切除術が3、4位となっております。
狭心症や虚血性心疾患に対しての冠動脈、大動脈バイパス移殖術が上位5位、弁膜症に対する弁置換・形成術が上位2位となっております。2023年度の術式の順位変動は他科に比較すると非常に大きなものとなっております。要因としては、いずれの術式も緊急で行われるものが多く、且つ、心臓血管外科や循環器科等での循環器疾患の救急搬送される患者数が多かったことです。

バイパス移植術では患者さん状態にはよりますが、人工心肺を用いず、心拍動の状態で行う術式でオフポンプ手術や通常の心臓手術で想定される範囲より小さい切開によるMICSと呼ばれるような患者さんにとって身体的負担の少ない低侵襲手術を積極的に実施しております。また、弁置換や弁形成術においては、2018年度の診療報酬改定により胸腔鏡下(内視鏡手術支援機器使用を含む)での手技が保険適用となり当院においても施設基準を取得し、実施しております。
★上記の診療科別の手術件数に関しては厚生労働省の病院情報の公表の集計条件に基づき算出しており、手術施行後他科へ転科した件数は除外されております。また、同時進行的に行われた手術や一入院期間内で行われた複数の手術件数は除外されております。

産婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術(内視鏡手術用支援機器使用) 97 1 4.12 0 48.62
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 97 0.94 4 0 44.61
K865-2 腹腔鏡下仙骨腟固定術 56 1 4.21 0 72.13
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 43 1.4 6.95 0 32.86
K867 子宮頸部(腟部)切除術 39 1.03 1.23 0 50.54

産婦人科での主要手術では、これまでは産科(分娩)では帝王切開術と婦人科領域では子宮全摘術となっておりましたが、昨年に引き続き、医師の入職に伴う体制変更により、婦人科領域の手術の件数が非常に増えてきております。
特に侵襲性の低い腹腔鏡を用いた手術が増えてきている状況です。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 183 1.13 3.91 3.28 70.75
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 136 1.07 2.63 0.74 61.3
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 117 1.26 4.68 0 76.09
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 90 0.61 0.02 0 55.04
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 66 1.02 10.52 0 72.53

泌尿器科での主要手術として、過去数年間に渡り上位1位であった体外衝撃波腎・尿管結石破砕術が2023年では4位と順位を
下げております。ただし、尿管結石等の疾患に対する手術としてはステント留置を含め件数自体は増えている状況です。
2016年に導入したダヴィンチ(内視鏡手術支援機器)においても、コロナ等の影響もあり、ここ数年では件数が減少していたが、
2023年でも件数を徐々に増やしてきている状況にあります。

  • 入院中に複数の手術を行った場合、 2024年度「DPC導入の影響評価に係る調査」実施説明資料で「入院中に複数の手術を行った場合は、「連番」を利用して複数行に記入をする。その際は主たる手術又は点数の最も高い手術を連番1に入力する」と記載されているとおり、連番1の手術をカウントする。
  • 患者が複数の診療科に転科している場合は、様式1にある「医療資源を最も投入した傷病名」の診療科として、主たる手術のみをカウントする。
  • 診療科別に手術件数の多い順に5術式について、患者数 、術前日数、術後日数、転院率、平均年齢及び患者用パス任意を示す。
  • 手術は細項目を含むKコードごとに集計する。
  • 輸血関連K920$は除外。
  • 創傷処理、皮膚切開術、非観血的整復術、徒手整復術 などの軽微な手術【軽微な手術リスト】を参照および全ての加算は除外。

※1 K コード別の患者数上位 5 位までが全て 10 件未満の診療科は、その診療科の表の掲載自体が不要。
※2 患者数が 10 件未満の K コードは、「 K コード」「名称」を入力し、それ以外の項目は「-」を表示する。"

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 21 0.1
180010 敗血症 同一 32 0.16
異なる 78 0.38
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 17 0.08
異なる - -

※厚生労働省の病院情報公表の集計条件に基づいて患者数が10未満のものはー(ハイフン)にて表記しております。

2022年度よりさらに敗血症の症例数は増えており、発生率では0.1%上昇しております。
ただし、播種性血管内凝固症候群の症例数においては、ほぼ横ばいで推移していることから、重篤化を未然に防げていると思われます。
手術・処置等の合併症の症例数では昨年度よりさらに減少傾向にあります。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

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肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1625 1540 94.77

当院における手術患者の肺血栓塞栓症の予防対策実施率は、比較的高い方であると思われます。
全日本病院協会の診療アウトカム評価の中で、リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率のデータが公開されており、2022年度の急性期グループでは参加病院平均は91.3%となっております。また2012年度から2023年度までの経年指標からは、90%台前後を推移していることがわかります。

血液培養2セット実施率

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血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
6501 5861 90.16

当院における血液培養実施時の2セット実施率については、比較的高い方にあると言えます。
2022年度のベンチマークでありますが日本病院会指標で出されている病院会平均は75.4%であったと思われるので、それと比較しても高い実施率と言えます。
このことから、上記にあるDIC、敗血症、その他の真菌症の発生率に良い影響を及ぼしていると考えられます。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

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広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
1417 1273 89.84

当院における広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率においては、比較的高い方にあると思われます。
今回の集計条件で出されている対象の広域抗菌薬と必ずしも完全一致しているわけではありませんが、日本病院会指標で出されている広域抗菌薬使用時の細菌培養実施率の病院会平均(2022年度)が38.6%であることから、医療の質向上に貢献していると考えられます。

更新履歴

2024.9.30 「病院情報の公表」に係る「平均在院日数の全国値」の修正に伴い、データを更新。

2024.9.27 令和5年度データをアップしました。