医療法人木下会 千葉西総合病院
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大動脈センター
 

大動脈瘤があると言われている方、あるいは
知人、家族の大動脈瘤のことが心配な方へ(22)

心臓血管外科部長  市原 哲也


  2009年も急性解離や胸部瘤破裂件数が多く、約40件で腹部瘤破裂を入れると約50件に上ります。これらの緊急手術例の中で、特記すべき方が含まれておりますので、皆様に報告申し上げます。
  1. 65歳、男性、高血圧がある方。夕食後入浴中、気を失っているところを家族が発見、救急要請し他院搬送され、直径8cmの弓部大動脈瘤(弓状に曲がっている部分)に急性解離が発生したと診断、緊急手術目的に当院搬送され、すぐに緊急手術が行われ救命された。
     
  2. 37歳 男性 4年前急性A型解離で上行大動脈置換後、高血圧に対し加療中、今年に入り、胸から背中にかけての激痛があり近くの病院へ救急搬送、4年前の解離が残っている部分に直径8cmの下行瘤(背中の大動脈瘤)が徐々に出来上がっており、それの破裂しかけの痛みであることがわかり、当院搬送、緊急手術が行われ救命された。
     
  3. 68歳 男性 高血圧で医師にかかっていた。今回、突然の背中の痛みで近医受診、直径75mmの下行瘤(背中の大動脈瘤)に急性B型解離(背中の大動脈のみに解離が起こるもの)が併発したものと診断され、加療目的に救急搬送され、緊急手術が行われ救命された。
  これらの方で特徴的なのは、高血圧と巨大瘤があることです。3人とも、高血圧があるとわかっていながらこれまで断層撮影(CT)がされていなかったために、巨大になるまで瘤が発見されなかったのです。ちなみに、正しい大動脈の直径は約3cmです。瘤の破裂や急性解離は非常に危険な疾患で、発見されずにいればもちろん死に至りますし、発見されても正しい治療が行われないとやはり死に至ります。そうなる前に早いうちに瘤を見つけ正しい治療が行われるべきなのです。瘤の発見にはCTが最も効率的です。
 
  CT検査というものは非常に簡単で、数秒仰向けになって頂くだけで、瘤の有無や部位、大きさまでわかるのです。瘤のあることが早めにわかれば、その時点で正しい治療が行われ、少なくとも、破裂や解離による痛みが現れる前に、安全に手術が行われるのです。今回報告した3人の方のように、緊急手術でも助かる事は可能ですが、確率はまさに五分五分です。これに対し、予定を立てて手術に臨めるいわゆる「待機手術」であれば助かる確率は95%です。早期発見、早期治療がいかに大切であるか、よくお分かりになることでしょう。
 
  高血圧がある、と言われている方はもちろん、そうでない方も遠慮なく連絡下さい。来院当日にCT検査で瘤の有無がわかります。瘤がなければ安心して、そのまま高血圧の治療をお続けになって宜しいのです。瘤があったとしても、必ずしも手術が必要というわけではございませんのでご安心下さい。治療は手術のみではございません。引き続き血圧治療を、ということも多いのです。
 
  まずは、ご自身の意志で瘤の有無を確かめましょう。待っていても誰も教えてはくれません。突然の痛みでしか教えてくれないのです。そして、そんな痛みがあった時は、解離や破裂が起きている時で、あの世に近いところであることは間違いないのです、そうなる前に、是非、瘤の有無をお確かめ下さい。方法は簡単、連絡頂ければ宜しゅうございます。
 
 
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連絡先

千葉西総合病院代表
047-384-8111

大動脈センター 市原哲也

 

 
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