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大動脈瘤があると言われている方、あるいは
知人、家族の大動脈瘤のことが心配な方へ(14)
心臓血管外科部長 市原 哲也
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立秋が過ぎ、ツクツクボウシが鳴き始めました。彼らは季節の移り変わりをよく知っているものですね。
今回は、「危ない、その腰痛(二)」という題でお話を進めて参ります。このシリーズの(7)に、同じ題名で話を致しましたので、今回は(二)ということになります。最近緊急手術をお受けになった2名についてお話致します。年齢は62歳と72歳、ともに男性です。経過がほぼ同じなので、一人として話を進めます。
腰痛を患っていましたが、その日の朝、左側の腰から尻にかけて「いつもと違う」強い痛みが走り、左脚までひびくような痛みでした。仕事にお出かけになりましたが勤務先で我慢できなくなり、家族に迎えに来て貰い、近くの病院に駆け込んだところ、「椎間板ヘルニアです。」と言われ、痛み止めと湿布が処方されました。そのまま自宅へ帰りましたが、痛み止めを使っても、湿布を貼っても、何をしても痛みは良くならず、益々ひどくなりもう一度病院へおいでになりました。そこではじめて超音波検査を行い、腹の大動脈瘤があると指摘され、断層撮影(CT)を行なったところ、瘤破裂で血液が漏れ出しているということがわかり、急遽当院へ連絡が入り、緊急手術の準備をして待っておりました。搬送途中で血圧がなくなってしまい、心臓マッサージをしながら救急車から手術室まで駆け上がり、麻酔導入と同時進行で腹を開き、破裂部より上流の大動脈を遮断しましたが、こうなると、手術というより、蘇生ですね。破裂した大動脈を人工血管に換え、必要なことは終えましたが、厳しいのはそこから先なのです。一度血圧がなくなった体というのは、脳や肝臓、腎臓などの大切な臓器に破綻を来たし、様々な障害が次ぐから次へと襲い掛かって来るのです。ここから生還するのはほんの一握りです。
こういう重症な方が二日連続で運ばれました。私どものやることはただひとつ、手術室へ駆け込み、血管を遮断し人工血管に換えるということなのですが、ここに至るまでの時間が生死を分けるのです。最初に正しい診断がついていればもう少しいい状態で手術室に入ることができることは間違いない事実です。腰痛=ヘルニアと決めていると、腹部大動脈瘤破裂というような、直接死に至る疾患を見落とすことになるのです。私ども医療従事者は、気をつけなければなりません。
理想を申し上げるならば、ドックを利用することで、もっと以前の、症状が何もないという段階で診断がついていれば、手術に際しての身体的な負担ははるかに軽く済むということになります。早期発見、早期治療は「がん」のみに対する言葉ではないのです。
どのようなことでも結構ですので、連絡下さい。何らかのお手伝いができれば幸いです。
連絡をお待ち申し上げます。
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連絡先
千葉西総合病院代表
047-384-8111
大動脈センター 市原哲也
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